取り崩せない問題について考えるコムギ

私が高配当株を始めた理由。「取り崩せない問題」の話

先日、掲示板のスレッドで、こんなコメントを見かけました。 貯金や投資を十分にしていてもずっと不安 一生で使い切れないほどの資産がある人でも、資産が目減りするってのはストレス感じるらしい まぁまぁの資産じゃそりゃ不安だわ。 これを読んで、私が高配当株を始めた理由はまさにここだったなと思い出したので、今日はその話を書いてみます。 4%ルールは、理屈の上では正しい インデックス投資の世界には「4%ルール」という有名な考え方があります。資産の4%ずつを毎年取り崩していけば、資産を大きく減らさずに長く暮らしていける、というものです。 理屈としてはよくできています。全世界株式やS&P500のような優良なインデックスは、長期で見れば右肩上がりに成長してきた歴史があるので、取り崩す分より増える分のほうが多い年もたくさんあるわけです。 私自身、オルカンとS&P500をコアに積み立てているので、この理屈自体を否定するつもりはまったくありません。 でも、実際に「売る」ことができるのか 問題は、理屈ではなく心理のほうです。 インデックス投資は時間とともに増えていくことが多い。だからこそ「売却しないほうが増える」という事実が、常に頭のどこかにあります。取り崩そうとするたびに「今売ったら、将来の増える分を捨てることになるのでは」という気持ちがよぎる。 冒頭の掲示板のコメントにもあったように、十分な資産がある人でさえ、残高が前の月より減ることにストレスを感じるそうです。ましてや私たちのような普通の個人投資家が、老後に毎年淡々と元本を売却していけるのか。 私は、正直あまり自信がありません。積み上げてきたものを自分の手で減らすというのは、数字以上に心にくるものがあると思うのです。 配当金は「勝手に振り込まれる」からこそ使える そこで高配当株です。 株価の値上がりという意味では、高配当株はインデックス投資に劣ることが多いと思います。これは事実として受け止めています。 でも配当金には、インデックスにはない決定的な強みがあります。それは「自分で売る決断をしなくても、自動的に振り込まれる」ということです。 元本を減らす痛みを感じることなく、口座にお金が入ってくる。これなら罪悪感なく使えます。まさに不労所得の一歩だなと感じています。 合理性ではインデックスに軍配が上がるとしても、「実際に使えるお金」という意味では、配当金のほうが機能する。少なくとも私にとってはそうでした。 私なりの役割分担 というわけで、私のポートフォリオはこんな整理になっています。 オルカン、S&P500などのインデックス投資は「増やすお金」。基本的に売らない 日本の高配当株は「使うお金を生む装置」。配当金は遠慮なく使ってよし 増やす担当と、使えるお金を生む担当。この役割分担ができてから、投資に対する気持ちがだいぶ楽になりました。 複数の薬局をかけもちしながら働いている今は、配当金がなくても生活はできます。でも将来、働き方を緩めたくなったとき、あるいは働けなくなったとき、自動的に振り込まれる配当金がどれだけ心の支えになるか。それを想像しながら、今日もコツコツ高配当株を積み上げています。 最後までお読みいただきありがとうございました。 ※本記事は特定の銘柄や投資手法を推奨するものではありません。投資は元本割れのリスクがあります。最終的な投資判断はご自身の責任でお願いいたします。 💰 投資口座・投資スクールを選ぶなら ▶ DMM 株 日本株・米国株・NISAに対応。アプリで手軽に取引でき、ポイントも貯まる証券口座。 ▶ Financial Academy(株式・FX投資スクール) 株式投資・外貨・FXが学べる投資スクール。無料セミナーから気軽に始められる。 ※ 本記事にはPR・紹介リンクを含みます。 高配当株・投資の考え方に関連する記事もどうぞ。 私が日本の高配当株を集め始めた理由と、選ぶ3つの基準 日経平均7万円へ。歴史的な上げ相場の中で、私があえて高配当株に向かう理由 ミニ株(単元未満株)とは?兼業薬剤師がコツコツ買う手順 保有投資信託19本すべて公開|薬剤師投資家のリアルな中身

July 11, 2026 · 1 min
投資ノートを見ながら高配当株の選び方を考えるコムギ

私が日本の高配当株を集め始めた理由と、選ぶ3つの基準

日経平均7万円の記事で「これから日本の高配当株について書いていきます」と予告してから、少し時間が空いてしまいました。 今回はその約束の回収です。私が日本の高配当株を集め始めた理由と、銘柄を選ぶときの3つの基準を書いていきます。 先に正直に言っておくと、私は財務諸表を隅々まで読み込めるタイプの投資家ではありません。EPSやキャッシュフローをガッツリ分析して……という「正しい選び方」には、まだ勉強が追いついていない自覚があります。 でも、だからこそシンプルなルールを決めて、機械的にコツコツ続けるやり方に落ち着きました。「完璧に分析できないと個別株は買えない」と思って動けずにいる方に、参考になれば嬉しいです。 なぜ高配当株を集め始めたのか きっかけは、日経平均7万円という歴史的な上げ相場でした。 それまでの私の個別株投資はグロース(成長株)中心で、200万円超の含み損という手痛い失敗も経験しています。グロース株は株価の値上がりがすべてなので、下落局面では「持っているだけでつらい」状態になりがちでした。 一方、高配当株は株価が下がっても、配当という形でリターンが入り続けます。 上げ相場でも下げ相場でも、持っている限り配当が積み上がる 「配当が入るから持ち続けられる」という心の支えになる 掛け持ちの給与・投資信託の積立に続く、第三の収入の柱が育てられる それに、もっと素直な気持ちを言えば——不労所得への憧れもあります。 私の収入は、掛け持ちで薬局を移動しながら、自分の体と時間を使って稼いでいるものです。だからこそ、「自分が働いていない間も、持っているだけでお金が入ってくる」仕組みには、シンプルに憧れます。配当はまさにそれで、1株買うごとに、その憧れが少しずつ現実の金額になっていく感覚があります。 「いつか働けなくなる日」への備えでもある 憧れと同時に、これは備えでもあります。 パート掛け持ちという働き方は、時給は高くても、収入を誰も保証してくれません。正社員のように会社が守ってくれるわけではないし、年末年始・お盆・GWなど薬局が休みになれば、その分そのまま収入が減ります。働けた月と働けなかった月で収入が変わる、不安定さと隣り合わせの働き方なんです。 それに、薬剤師という仕事そのものも、安泰とは言い切れないと感じています。調剤報酬改定のたびに薬局の経営は厳しさを増していて、医療業界で働き続けることが明るい未来なのか、疑問視する声もある気がします。もし業界が人件費削減に踏み切れば、働き口自体が減るかもしれません。 もしいつか、突然働けなくなる日が来ても。もし薬剤師の働き口が今より減っても。自分の体と資格だけに頼らない収入の柱があれば、その分の安心感が持てる。高配当株を1株ずつ集めるのは、私にとってその安心感を積み立てる作業でもあります。 日経7万円というお祭りの中で、あえて熱狂に乗らず、配当という「確実に手元に来るリターン」を積み上げる方向にシフトした——というのが私の理由です。 銘柄を選ぶ3つの基準 基準①:配当利回り3%以上を目安にする まず入り口として、配当利回り3%以上を目安にしています。 本当は「利回り2%くらいの企業まで広げて、成長性も見て選ぶ」ほうが理想だと思っています。利回りが低めでも増配を続けて成長していく企業を早く仕込めたら、将来の取得利回りはもっと高くなるからです。 でも、そこまで見極める力はまだありません。だから今は、シンプルに3%というラインを引いて、その中から選んでいます。自分の実力に合わせて基準を単純化するのも、続けるためのコツだと思っています。 基準②:減配の有無・連続増配をチェックする 次に見るのは、過去に減配していないか、増配を続けているかです。 高配当株投資で一番怖いのは、買った後に配当が減らされること。利回りに惹かれて買ったのに減配されたら、前提が崩れてしまいます。だから過去の配当実績は必ず確認します。 ただし、ここは機械的に切り捨てないようにしています。 というのも、減配の理由は企業の実力不足だけではないからです。流行やセクターローテーション、世界情勢など、企業の力ではどうにもならない外部要因で一時的に業績が落ちることもあります。だから減配歴があっても、財務の安定性や将来性があると判断できれば買うこともあります。 「実績は確認する。でも数字だけで判断しない」——このバランスを意識しています。 基準③:知名度より「歴史のあるニッチな強み」 3つ目が、私が一番大事にしている基準です。 高配当株というと、誰もが知っている大企業のランキングが出てきがちです。でも私の印象では、知名度のある企業は買う人も多く、PERやPBRが高くなりがち。つまり、いい会社でも割高な値段で買うことになりやすいんです。 だから私は、あえて知られていないけれど、歴史があってニッチな強みを持つ企業を探しています。 実際にスクリーニングをしていると、「こんな会社があったんだ」という知らない企業にたくさん出会いました。地味だけど特定の分野で長年シェアを持っている、そういう企業ほど、割安に放置されていることがあります。 私のスクリーニング条件(正直に公開) 具体的には、こんな条件でスクリーニングしています。 中小型の企業(知名度で割高になっていない) 自己資本比率(財務が安定していて潰れにくい) 配当利回り(3%以上を目安に) これが正しい選び方なのかは、正直分かりません。配当性向やEPSの推移まで見られたら、もっと精度は上がると思います。 でも、この3つには一応筋が通っています。「割高でない企業を」「潰れにくさを確認して」「配当がもらえる水準で」買う。難しい分析ができない今の私には、これで十分だと思って続けています。 もうひとつ、セクターローテーションから絞り込むこともあります。相場にはお金が業種ごとに巡っていく流れがあるので、「今、割安に放置されている業種はどこか」に焦点を当てて、その業種の中から基準に合う企業を探していく、という順番です。 スクリーニングのほかには、株に詳しい方の著書やSNSも参考にしています。ただし、そのまま買うのではなく、買い時かどうかは自分でチェックしてから。人の意見は「銘柄と出会うきっかけ」で、買う判断は自分でする、と決めています。 買い方のルール:下がったら1株ずつ買い足す 基準で選んだ後の「買い方」にも、シンプルなルールがあります。 前日より下がっていたら、もしくは自分の取得単価より下がっていたら、1株ずつ買い足す。 これだけです。 単元未満株(ミニ株)なら1株から買えるので、100株単位でまとめ買いする必要がありません。数百円〜数千円単位でコツコツ買えるから、「下がったら少し買う」を淡々と繰り返せます。一度にまとめて買わないので、自然に時間分散にもなります。 セクター分散も意識しています。特定の業種に偏らないように——ただし、がんじがらめにならないようにあくまでざっくりと。 高配当株集めはまだ始めたばかりです。焦らず、数年かけてポートフォリオを整えていくつもりでいます。 具体的な注文の流れ(前日の夜に注文して、翌朝の寄付で約定する私のやり方)は、平日タイムスケジュールの記事でも触れていますが、あらためて手順記事として書く予定です。 銘柄名を出さない理由 この記事では、あえて具体的な銘柄名を出していません。 私の持ち株を真似してほしいのではなく、「自分の実力に合った基準を決めて、コツコツ続ける」という考え方を持ち帰ってほしいからです。基準の数字も含めて、ご自身の状況に合わせてアレンジしてもらえたらと思います。 まとめ:完璧な分析より、続けられるルール 高配当株を始めた理由は、株価だけに頼らない「配当」というリターンを積み上げたいから 基準は3つ:①利回り3%以上を目安に ②減配・増配の実績をチェック(ただし柔軟に) ③知名度よりニッチな強み スクリーニングは中小型×自己資本比率×利回り。正解かは分からないけれど、筋は通していると思っています 買い方は「下がったら1株ずつ」。セクター分散はざっくり、数年かけて育てる 完璧な分析ができるようになるのを待っていたら、いつまでも始められません。今の自分に扱えるシンプルなルールで始めて、勉強しながら基準を育てていく——それが私のやり方です。 ※本記事は私個人の見解と投資方針をまとめたものであり、特定の銘柄や金融商品の売買を勧めるものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。 💰 投資口座・投資スクールを選ぶなら ...

July 3, 2026 · 1 min
日経平均7万円の相場を語る薬剤師コムギ

日経平均7万円という歴史的な日|お祭り相場の中で、私が個別株に向かう理由

2026年6月、日経平均株価がついに7万円の大台に乗せました。 史上最高値の連日更新、TOPIXも初の4000超え。 投資をしている人もしていない人も、ニュースで「最高値」の文字を何度も目にした月だったと思います。 今回は、この歴史的な上げ相場がなぜ起きているのかを整理しつつ、その熱狂の中で私自身がどう考え、どう動こうとしているのか——ゆくゆくは書いていこうと思っている個別株(日本の高配当株集め)の話にもつなげて書いていこうと思います。 日経平均は何が起きているのか 2026年6月、日経平均は歴史的な節目を次々と突破しました。 6月16日には取引時間中に史上初めて7万円台に到達。 日銀が政策金利を1.0%へ引き上げた後も上昇は止まらず、6月17日の終値は約6万9900円と、3営業日連続で最高値を更新しました。 同じ日にはTOPIXも初めて4000を超えています。 (※株価は日々動くので、最新の数字はYahoo!ファイナンス等でご確認ください。この記事は6月中旬時点の状況をもとに書いています。) ほんの数年前まで「バブル期の高値38915円をいつ超えるか」と言われていたのが嘘のような景色です。 なぜここまで上がったのか——4つの追い風 今回の上昇は、ひとつの理由ではなく、複数の好材料が重なった結果です。 私なりに4つに整理しました。 ひとつめは、地政学リスクの後退。 米国とイランが戦闘終結に向けた覚書に署名し、原油価格の下落が続きました。 原油高による物価上昇・景気減速の懸念が和らぎ、投資家がリスクを取りやすくなりました。 ふたつめはAI・半導体株のけん引。 米国のフィラデルフィア半導体株指数(SOX)が最高値を更新する中、東京エレクトロンやアドバンテスト、キオクシアといった日本のAI・半導体関連株に買いが集中しました。 みっつめは円安。 1ドル150円前後の円安が続き、トヨタをはじめとする輸出企業の収益を押し上げました。 海外投資家から見ても、円安は日本株を割安に見せます。 よっつめは海外マネーの流入と企業改革。 コーポレートガバナンス改革による株主還元(増配・自社株買い)の強化が評価され、海外投資家の買い越しは2026年累計で10兆円を超える規模に達しました。 この4つが同時に効いたことで、歴史的な急騰になったわけです。 ただし、冷静に見ておきたいこと ここからは、私のスタンスの話も少し含みます。 正直に言うと、私はこの相場を、手放しでは喜んでいません。 理由は2つあります。 ひとつは、「全面高に見えて、実は恩恵が偏っている」こと。 日経平均は突出して上昇していますが、TOPIXやグロース市場など他の指数は相対的に出遅れている場面もありました。 日経平均は値がさ株(株価の高い一部の銘柄)の影響を受けやすい指数なので、「日経平均7万円=全部の株が絶好調」ではない。 恩恵はAI・半導体など一部に集中しています。 もうひとつは、相場の合言葉が「乗り遅れるな(FOMO)」になっていること。 FOMOはFear Of Missing Out、取り残される恐怖です。 この言葉が市場を支配し始めると、私はむしろ警戒します。 これまで書いてきた私の失敗——金高騰のニュースに釣られてゴールドプラスを買い、宇宙の口コミに乗って宇宙開発ファンドを買った——は、すべて「乗り遅れたくない」という気持ちから始まっていたからです。 熱狂しているときこそ、自分の頭で考える。 これは過去の反省から得た、数少ない確かな教訓です。 上げ相場の中で、私が今やっていること では、最高値相場の中で私は何をしているか。 答えは「お祭りを追いかけるのをやめて、足元を固める」です。 具体的には、これまでグロース(成長株)中心だった私の投資を、日本の高配当株を地道に集める方向にシフトしています。 理由はシンプルです。 値上がりを狙うグロース投資は、相場が崩れたときに大きく沈みます。 一方、配当を出してくれる高配当株は、株価が下がっても配当という形でリターンが入り続ける。 最高値圏で「いつ調整が来てもおかしくない」と感じているからこそ、株価の上下に一喜一憂しすぎない、配当という"果実“を軸にした投資に魅力を感じているのです。 もちろん、最高値圏では高配当株も買われていて、配当利回りは下がりがち。 だから焦って一気に買うのではなく、相場が落ち着いた局面や、個別に出遅れている銘柄を、時間をかけて拾っていくつもりです。 ゆくゆく話したい「個別株編」 というわけで、このブログは今後(ゆくゆくは)個別株のお話も含んでいこうと思います。 これまでは投資信託(インデックス・テーマ型)の話が中心でしたが、ここからは私が実際に集めている、あるいは狙っている米国株や日本株を取り上げていけたらなと思っています。 日経平均7万円という歴史的な節目は、皮肉にも「お祭りに乗らず、自分の軸を持つ」ことの大切さを教えてくれました。 ※本記事は私個人の見解と投資方針をまとめたものであり、特定の銘柄や金融商品の売買を勧めるものではありません。また相場見通しは将来を保証するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。 💰 投資口座・投資スクールを選ぶなら ...

June 30, 2026 · 1 min