日経平均7万円の記事で「これから日本の高配当株について書いていきます」と予告してから、少し時間が空いてしまいました。

今回はその約束の回収です。私が日本の高配当株を集め始めた理由と、銘柄を選ぶときの3つの基準を書いていきます。

先に正直に言っておくと、私は財務諸表を隅々まで読み込めるタイプの投資家ではありません。EPSやキャッシュフローをガッツリ分析して……という「正しい選び方」には、まだ勉強が追いついていない自覚があります。

でも、だからこそシンプルなルールを決めて、機械的にコツコツ続けるやり方に落ち着きました。「完璧に分析できないと個別株は買えない」と思って動けずにいる方に、参考になれば嬉しいです。

なぜ高配当株を集め始めたのか

きっかけは、日経平均7万円という歴史的な上げ相場でした。

それまでの私の個別株投資はグロース(成長株)中心で、200万円超の含み損という手痛い失敗も経験しています。グロース株は株価の値上がりがすべてなので、下落局面では「持っているだけでつらい」状態になりがちでした。

一方、高配当株は株価が下がっても、配当という形でリターンが入り続けます

  • 上げ相場でも下げ相場でも、持っている限り配当が積み上がる
  • 「配当が入るから持ち続けられる」という心の支えになる
  • 掛け持ちの給与・投資信託の積立に続く、第三の収入の柱が育てられる

それに、もっと素直な気持ちを言えば——不労所得への憧れもあります。

私の収入は、掛け持ちで薬局を移動しながら、自分の体と時間を使って稼いでいるものです。だからこそ、「自分が働いていない間も、持っているだけでお金が入ってくる」仕組みには、シンプルに憧れます。配当はまさにそれで、1株買うごとに、その憧れが少しずつ現実の金額になっていく感覚があります。

「いつか働けなくなる日」への備えでもある

憧れと同時に、これは備えでもあります。

パート掛け持ちという働き方は、時給は高くても、収入を誰も保証してくれません。正社員のように会社が守ってくれるわけではないし、年末年始・お盆・GWなど薬局が休みになれば、その分そのまま収入が減ります。働けた月と働けなかった月で収入が変わる、不安定さと隣り合わせの働き方なんです。

それに、薬剤師という仕事そのものも、安泰とは言い切れないと感じています。調剤報酬改定のたびに薬局の経営は厳しさを増していて、医療業界で働き続けることが明るい未来なのか、疑問視する声もある気がします。もし業界が人件費削減に踏み切れば、働き口自体が減るかもしれません。

もしいつか、突然働けなくなる日が来ても。もし薬剤師の働き口が今より減っても。自分の体と資格だけに頼らない収入の柱があれば、その分の安心感が持てる。高配当株を1株ずつ集めるのは、私にとってその安心感を積み立てる作業でもあります。

日経7万円というお祭りの中で、あえて熱狂に乗らず、配当という「確実に手元に来るリターン」を積み上げる方向にシフトした——というのが私の理由です。

銘柄を選ぶ3つの基準

基準①:配当利回り3%以上を目安にする

まず入り口として、配当利回り3%以上を目安にしています。

本当は「利回り2%くらいの企業まで広げて、成長性も見て選ぶ」ほうが理想だと思っています。利回りが低めでも増配を続けて成長していく企業を早く仕込めたら、将来の取得利回りはもっと高くなるからです。

でも、そこまで見極める力はまだありません。だから今は、シンプルに3%というラインを引いて、その中から選んでいます。自分の実力に合わせて基準を単純化するのも、続けるためのコツだと思っています。

基準②:減配の有無・連続増配をチェックする

次に見るのは、過去に減配していないか、増配を続けているかです。

高配当株投資で一番怖いのは、買った後に配当が減らされること。利回りに惹かれて買ったのに減配されたら、前提が崩れてしまいます。だから過去の配当実績は必ず確認します。

ただし、ここは機械的に切り捨てないようにしています。

というのも、減配の理由は企業の実力不足だけではないからです。流行やセクターローテーション、世界情勢など、企業の力ではどうにもならない外部要因で一時的に業績が落ちることもあります。だから減配歴があっても、財務の安定性や将来性があると判断できれば買うこともあります。

「実績は確認する。でも数字だけで判断しない」——このバランスを意識しています。

基準③:知名度より「歴史のあるニッチな強み」

3つ目が、私が一番大事にしている基準です。

高配当株というと、誰もが知っている大企業のランキングが出てきがちです。でも私の印象では、知名度のある企業は買う人も多く、PERやPBRが高くなりがち。つまり、いい会社でも割高な値段で買うことになりやすいんです。

だから私は、あえて知られていないけれど、歴史があってニッチな強みを持つ企業を探しています。

実際にスクリーニングをしていると、「こんな会社があったんだ」という知らない企業にたくさん出会いました。地味だけど特定の分野で長年シェアを持っている、そういう企業ほど、割安に放置されていることがあります。

私のスクリーニング条件(正直に公開)

具体的には、こんな条件でスクリーニングしています。

  • 中小型の企業(知名度で割高になっていない)
  • 自己資本比率(財務が安定していて潰れにくい)
  • 配当利回り(3%以上を目安に)

これが正しい選び方なのかは、正直分かりません。配当性向やEPSの推移まで見られたら、もっと精度は上がると思います。

でも、この3つには一応筋が通っています。**「割高でない企業を」「潰れにくさを確認して」「配当がもらえる水準で」**買う。難しい分析ができない今の私には、これで十分だと思って続けています。

もうひとつ、セクターローテーションから絞り込むこともあります。相場にはお金が業種ごとに巡っていく流れがあるので、「今、割安に放置されている業種はどこか」に焦点を当てて、その業種の中から基準に合う企業を探していく、という順番です。

スクリーニングのほかには、株に詳しい方の著書やSNSも参考にしています。ただし、そのまま買うのではなく、買い時かどうかは自分でチェックしてから。人の意見は「銘柄と出会うきっかけ」で、買う判断は自分でする、と決めています。

買い方のルール:下がったら1株ずつ買い足す

基準で選んだ後の「買い方」にも、シンプルなルールがあります。

前日より下がっていたら、もしくは自分の取得単価より下がっていたら、1株ずつ買い足す。 これだけです。

単元未満株(ミニ株)なら1株から買えるので、100株単位でまとめ買いする必要がありません。数百円〜数千円単位でコツコツ買えるから、「下がったら少し買う」を淡々と繰り返せます。一度にまとめて買わないので、自然に時間分散にもなります。

セクター分散も意識しています。特定の業種に偏らないように——ただし、がんじがらめにならないようにあくまでざっくりと

高配当株集めはまだ始めたばかりです。焦らず、数年かけてポートフォリオを整えていくつもりでいます。

具体的な注文の流れ(前日の夜に注文して、翌朝の寄付で約定する私のやり方)は、平日タイムスケジュールの記事でも触れていますが、あらためて手順記事として書く予定です。

銘柄名を出さない理由

この記事では、あえて具体的な銘柄名を出していません。

私の持ち株を真似してほしいのではなく、「自分の実力に合った基準を決めて、コツコツ続ける」という考え方を持ち帰ってほしいからです。基準の数字も含めて、ご自身の状況に合わせてアレンジしてもらえたらと思います。

まとめ:完璧な分析より、続けられるルール

  • 高配当株を始めた理由は、株価だけに頼らない「配当」というリターンを積み上げたいから
  • 基準は3つ:①利回り3%以上を目安に ②減配・増配の実績をチェック(ただし柔軟に) ③知名度よりニッチな強み
  • スクリーニングは中小型×自己資本比率×利回り。正解かは分からないけれど、筋は通していると思っています
  • 買い方は「下がったら1株ずつ」。セクター分散はざっくり、数年かけて育てる

完璧な分析ができるようになるのを待っていたら、いつまでも始められません。今の自分に扱えるシンプルなルールで始めて、勉強しながら基準を育てていく——それが私のやり方です。

※本記事は私個人の見解と投資方針をまとめたものであり、特定の銘柄や金融商品の売買を勧めるものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。


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